料理の本から見る半世紀の文明の変化

DNのSara Danius記者がスウェーデンの代表的なBonniers社の料理の本の2010年版と1960年版を比較した興味深い記事を書いている。

 

記事のタイトルはTiden sätter kniven i den goda modern (時代と共に良き主婦には包丁が入れられた)

 

1960年頃はおそらくスウェーデンの女性の方が日本の女性よりも就業率が低かっただろう。

その頃は〈キッチンが主婦のお城〉であった、と記事では述べている。

 

この半世紀で、〈専業主婦〉がほぼ消滅し、変化したスウェーデンの台所の様子が料理の本から伺える。

 

たとえば〈うなぎ〉の調理法。

1960年版では、生きているうなぎから調理する勇敢な?主婦向けのレシピーが書かれている。

しかし〈動物愛護〉の議論も高まり、2002年版ではこのレセプトは消えている。「スモーク・うなぎ」をお店で買ってサンドイッチに乗せるとおいしい、とだけ書かれている。

 

2010年版では、うなぎは一切触れられていない。「うなぎはほとんどなくなり、専業主婦は消滅した」

 

日本の料理の本を時系列で比較してみるのも面白い課題かもしれませんね。