8年ぶりの政権交代へ ノルウェー

ノルウェーで9日に行われた国会選挙の結果、野党の中道右派連合が与党の中道左派連合に勝利して、8年ぶりに政権が交代することになりました。


ノルウェーの国会は一院制、169議席で、うち労働党を中心とする与党の中道左派連合は72議席と過半数を割り込み、8年間政権を維持してきたストルテンベルグ首相は首相を辞任する意向を示しました。一方、保守党や進歩党などの野党・中道右派連合が過半数を上回る96議席を獲得しました。

 

ノルウェーは北海油田の恩恵で、世界でも最も豊かな国の一つです。失業率は3.3%(6月)、被雇用者の平均月収は39600NOK(68万円、2012年)

 

ノルウェーの2012年の新語賞は"nave" (社会保険からの補助金をもらってサバティカル休暇年をとること)で、naveする若者が増えているようです。

 

今回の政権交代は、経済動向の不調ではなく、ノルウェー人が〈気分転換、政治家のメンバーチェンジを望んだ結果〉とスウェーデンのDN紙の論説は分析しています。

 

しかし、保守党が連立を組もうとしている進歩党は2年前に77人が死亡したテロ事件を起こしたブライビーク受刑者が一時所属していた政党で、移民の規制強化がメインの政策です。

 

DN紙の懸念のように、〈高い値段の気分転換〉にならないか、注視する必要があります。