世界で意欲があり積極的に仕事に取り組む従業員は13% by Gallup

ギャラップ社が10月8日に発表した大規模な調査結果(“State of the Global Workplace”)によると、世界中で、意欲も積極性も持たず、他人の足を引っ張る従業員は、仕事に愛着があり、意欲を持っている従業員の倍も存在すると分かった。

 

 総合的にみると、意欲があり積極的に仕事に取り組む(engaged)従業員はわずか13%であった。「engaged」とは、仕事への情熱を感じ、雇用する側と固い絆があって、日々、新しいことを考え、会社をさらに前進させようと過ごしているということだ。
 大部分の約63%は意欲がない(not engaged)。こうした人たちは、気持ちが仕事から離れている。彼らはなんとなくダラダラと日々を過ごし、仕事にほとんどエネルギーを傾けない。

 24%が、ギャラップ社が定義する「意欲を持とうとしない(actively disengaged)従業員、つまり仕事をかなり嫌っている人たちだった。仕事が嫌いであることを隠さず、さらに同僚の成果をも台無しにする。
 「意欲がない」「意欲を持とうとしない」を合わせると、世界の労働者の87%に達する。言い換えると、世界の労働者の9割近くにとって、仕事は達成感ではなくフラストレーションの源になっている。

 

 主要国のデータは下の表のとおりである。

 

 ギャラップは従業員の意欲を高めるために企業が出来ることとして、以下のような項目をあげている。

 

・意欲、積極性について毎日話題にする。

・意欲、積極性について正確な調査をする。

・企業全体と部門の両方で意欲、積極性を推進する。

・よい管理職をリクルートする。

・管理職にコーチングを行う。

・意欲、積極性についてのゴールを分かりやすい形で設定する。

・地域における従業員のニーズに対応する。

 

 

仕事にエンゲージする、つまり意欲的に取り組むようにするために必要な12の条件を、ギャラップは以下のように提示している。

 

1 職場で自分が何を期待されているか知っている
2 仕事を間違いなくこなすための材料や道具をもっている
3 職場で、毎日、自分が最も得意なことをする機会がある
4 この1週間に、職場で良い仕事をしたとして認知されたり称賛を受けたりした
5 上司やその他、職場のだれかが、自分のことを一人の人間として気にかけてくれているようだ
6 私が進歩していくのを励ましてくれる人が職場にいる
7 職場で、自分の意見を聞いてくれる
8 会社の使命や目的が、自分の仕事は大切だと感じさせてくれる
9 同僚たちは質の高い仕事をしようと努力している
10 職場に仲の良い友人がいる
11 過去6カ月の間に、私の仕事が進歩したと職場のだれかに言われた
12 昨年、仕事で学び成長する機会があった

% engaged not engaged actively disengaged
Japan 7 69 24
China 6 68 26
S. Korea 11 67 23
US 30 52 18
Sweden 16 73 12
Finland 11 76 14
Russia 19 63 19