スウェーデンの医療 ー 現場で垣間みた一報告

86歳の義母が11月28日ストックホルム市内のショッピングセンターのスーパーで買い物中に転倒し、救急車で病院に搬送されました。

脳梗塞(TIA)のようで、病院に着いた時には意識も朦朧だったようですが、血栓溶解療法で翌日にはほぼ通常に戻りました。

普段一人住まいなので、もし自宅で倒れていたら長時間気がつかない可能性があったのですが、外出中だったのは不幸中の幸いでしょうか。 

一週間後の12月4日にはKarolinska病院(Huddinge)のリハビリ病棟に移り治療を受けています。

何度か見舞に行って、こちらの病院の印象です。①とにかくスタッフが少ない。医療スタッフの詳細は分かりませんが、夜間に行くと総合案内スタッフも不在。場所を見つけるのも大変です。②もう10日近くになりますが、妻も一度も医師からの説明は受けていないようです。看護師さんからの説明のみです。③身体を拭いたり、シャワーをしたりの身体ケアーは義母の場合本人が希望しない限りほとんどしないようです。

私も妻も札幌で入院経験がありますが、少なくともその経験と比べると日本の方がはるかに行き届いている印象です。

問題は日本の医療セクターの膨大な赤字。垂れ流しでは持続出来ません。スウェーデンでは財政がバランスしています。しかし、10月に3人目の孫が生まれた時に、24時間も経たないのに退院してきたのには驚きました。徹底的なコスト削減策が取られている印象です。

いかにしてサステナブルな医療制度を確立するのか、スウェーデンの状況を目にしながら考えさせられます。

 

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