子ども・若者白書の国際比較調査にみるNIPPONの若者意識の〈特殊性〉

政府が6月3日に閣議決定した〈平成26年版子ども・若者白書〉が特集で実施した〈若者の意識の国際比較調査〉は大変興味深い内容です。

 

調査は日本、韓国、アメリカ、英国、ドイツ、フランス、スウェーデンの7カ国の13-29歳の男女を対象に2013年11-12月にインターネットで実施され、すべての国で1000人以上の回答を得ています。

 

〈自分自身に満足している〉〈自分には長所がある〉と答えたNIPPONの若者は最下位。

〈社会現象が変えられるかもしれない〉と答えたNIPPONの若者も最下位です。

〈将来への希望〉も最下位。

〈学校生活の満足度〉〈職場の満足度〉も最下位。

〈家族といるときの充実感〉も最下位。

その一方、〈早く結婚して自分の家族を持ちたい〉は韓国に次いで2番目です。

今の家族との充実感に欠けるので逃避でしょうか?

 

このように、本調査でも諸外国と比較してユニークな日本の若者像が浮き彫りにされています。

 

朝日新聞は以下のようにコメントしています。

 

 自己肯定感が高い若者の特徴を探ったところ、家庭や学校生活、職場での満足度の高さと関わりがあった。例えば、「家族といるとき充実している」という質 問にあてはまると答えた人では、53・7%が自分自身に満足していた。あてはまらないと答えた人では29・4%にとどまった。こうした分析から白書は、子育てや家庭教育、学校教育への支援が必要と指摘している。

 

〈自国のために役立つと思うようなことをしたい〉という質問では日本の若本は7カ国中トップでした。

そのようなチャンスがあればやりたい、と思っている若者は多いようで、これは私の25年間の大学教員生活の印象でも裏付けられます。

 

自国のために役立つと思うようなことをするチャンスを、学校でも職場でも提供したいものです。そしてNIPPONの若者の意識を変えていかないとNIPPONに将来はありません。