「競争の結果」−福祉民営化の効果

スウェーデンの民間研究所SNSの研究グループは、「競争の結果」と題する福祉民営化の効果についての報告書を7日に公表した。

 

スウェーデンの福祉システムは過去20年間、民営化の方向に大きな変化をとげてきた。

 

かつては公的なサービスしかなかったが、今日、障がい者、麻薬ケアなどでは約5割、保育園では2割、小中学校と高齢者ケアでは1割が民営化されている。

 

民営化の目的は、官僚主義を減らし、効率を上げ、受給者の選択の幅を広げるなどで、期待は大きかった。

 

報告によれば、今日まで、民営化の効果についての科学的な調査が驚くほど少ない。

 

今回の調査は、保育園、学校、個人および家族ケア、医療、労働市場政策、高齢者ケア、障がい者ケアのすべてが対象とされた。

 

ほとんどの分野で、民営化がサービスの質や効率を改善したことは確認出来なかったという。 

 

具体的には、生徒の知識水準(学校)、仕事を得る確率(労働市場政策)などで効果が測定された。

 

報告書は、民営化そのものを否定はしないが、福祉部門では、①適当な規制、②公的機関の監査、③受給者に対する十分な情報提供、が必要であり、これらのすべての分野で対応が必須と結んでいる。

コメントをお書きください

コメント: 2
  • #1

    鎌田清子 (金曜日, 16 3月 2012 11:10)

    2011年4月高齢者の居住の確保に関する法律が国会で成立し、2011年10月から日本各地で実験プロジェクトが開始された。北海道にも民間大手企業が展開中である。①―③では③がほとんど為されていない。
    全国フランチャイズチェーンなど不穏な動きも活発化してきた。日本政府の民営化、民間企業への丸投げ作戦を注意深く観察する必要が高まっている。
    北海道文教大学
    教授

  • #2

    川崎一彦 (金曜日, 16 3月 2012 13:12)

    鎌田先生、コメントありがとうございます。スウェーデンの状況も参考にして日本へのご提言に期待しております。