邦画から得るNIPPONの未来への期待

ロングフライトの中の楽しみは普段ストックホルムではあまり見る機会のない邦画。
ヘルシンキまでの機内で2本感動的な作品を見ました。

・ペコロスの母に会いにいく  (2013)

ゆういちは、長崎で生まれ育った団塊世代のさえないサラリーマン。
彼は、小さな玉ねぎ〈ペコロス〉に似た頭を光らせながら、マンガを描いたり、音楽活動に情熱を注ぎながら認知症の母親の面倒をみていた。 

認知症の親と子の関係がメッセージの一つ。
亡くなった私の母も軽度の認知症だったので、当時のことを思い出してしまいました。
メッセージの二番目はふるさと〈長崎〉との関係。
私にとってもう40年以上離れているふるさと〈東近江〉は遠いものになってしまいました。
この映画を見ながら、両親、姉弟、祖父母が近くにいた日々のことを思い浮かべようとし、涙してしまいました。


・銀の匙 Silver Spoon  (2014)

札幌の進学中学校に通いながら受験に失敗した八軒は、とくに夢もなく寮があるという理由だけで農業高校の酪農科に進んだ。〈偏差値〉にしか関心がない父親とは絶縁状態。

農業高校では酪農の実習や馬術部の練習に悪戦苦闘する。しかし、クラスメイトたちに支えられて少しづつ成長していく。

そしてついに高校のバンケイレースを企画し、成功させる。〈意思があれば道はある〉

十勝を舞台に展開される感動ストーリーです。

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NIPPONの動向を海外スウェーデンから見ていると、あまり良い面は出て来ず、問題ばかりが注目されます。たとえば、財政赤字、少子化、ワークライフ〈アン〉バランス、格差、非正規雇用、地域の崩壊、無縁社会、若者の内向き志向、etc. etc.

しかし、このような邦画に出て来るキーワードは、人間、ヒューマン、心、家族、利他性、幸せ、などです。心暖かいNIPPON人像が浮かび上がり、NIPPONの将来に希望が持てる気持ちになります。

NIPPONの将来に希望を持ちたいものです。